
現在の仕事は?
私は大学を卒業して最初に就職した会社は建築土木コンサルタント会社でした。
主に公園など造園土木設計に従事したのですが、建築物を取り込んだプロジェクトに関わる中で、建築の設計ってどんなだろう?と興味を持つようになりました。
徐々に面白そうだなという気持ちから、仕事としてやってみたいな、という強い気持ちに変わっていく中で、仕事をしながら建築の勉強をし、徐々に建物の設計に携わる仕事に移っていき、現在の構造設計の仕事に就きました。
この仕事を始めて変わった事は?
巷で話題のかっこいい建物を見に行っても、目につくのは外観のデザインの素晴らしさではなく、この梁どうなってるんだろう?柱どこにあるんだろう?この床はどうやってもってるんだろう?
など、構造屋の目線で地味な部分ばかり見てしまいます。
・・・ 職業病と言えるのではないでしょうか・・・。
この仕事のやりがいは?
建築の設計は学校で習うとおり、大きく意匠、構造、設備の3分野に分かれていると思います。
それぞれ重要な設計を任されており、一つでも欠けてはよい建築物はできないと思いますが、その中で私が構造設計を選んだのは、構造設計は建築物のハード面を支える設計だからです。
どんな分野の設計でもハード面の設計を行うには、それに特化した深い専門知識を必要とします。
私は学生時代に建築を勉強しておらず、社会人になってから勉強をしたという経緯もあって、他の人に比べて建築の知識が足りないのではないか、もっと極めたい、という飢餓的な欲望があり、この職人的な構造設計という仕事に必要なスキルを得ていくことで、やりがいや充実感を感じているのだと思います。
大変なことは?
知識不足による失敗や、判断の誤りはいくつもあり、自分の能力不足に歯がゆさを感じて、辛いなあ、と思うことは何度もありました。
しかし、その度に、もっとできるようになりたい!という気持ちがわいてきて、勉強をして、次の機会でうまくいった時には、ああこの仕事やっててよかったなあと心から思える満足感に包まれます。
心掛けていることは?
まだまだ構造設計の経験年数も浅く、自分の仕事流儀などは確立されていないのですが、常に建物の安全に対して誠実に、正しいと思うことを形にしていくということを心がけて仕事に取り組んでいます。
将来の夢は?
本当にこれは夢ですが、今まで誰も見たことのない構造をもった建物の構造設計に関わってみたいです。
その分仕事は大変そうですが、みんながこれどうなっているんだろう?と不思議に眺めている傍で、自分だけはその仕掛けを知っているという優越感に浸ってみたいです。